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ライブラーアカデミー第五回 [出版流通]

さて、第五回の講師は大日本印刷株式会社(DNP)の中川清貴さんです。
出版業界へのアプローチ-DNPグループの基本的な考え方‐」というテーマで
お話下さいました。



まず、日本の出版業界の現状と課題について考える際に紹介してくださった、
海外の出版・流通・小売の現状に驚きました。
中川さんが例としてあげたアメリカ・ドイツ・イギリス中国などは軒並み
拡大成長を維持しており、日本のみが市場減少が続いているようです。
世界同時不況だからしょうがない、なんて言っていられません。


そこで、日本の出版不況の一因である電子化の遅れ・出版流通システムの問題の解決の
ヒントにもなるような海外のBook on Demandの例を幾つか教えていただきました。
特に現物を見せていただいたので驚きが大きかったのが、
OnDemandBooks社が提供する店頭型(畳一枚くらい機械だそうですよ!)の
Print On Demand端末「Espresso Book Machine」で印刷された本です。
Google社から、(当面)200万以上の著作権切れのコンテンツを提供を受け、
店頭でユーザーが注文すると、300ページのペーパーバックなら約10分で
印刷製本してくれるという機械です。ちなみに中川さんが試しに作った本は
結構なページ数がありましたが、わずか8ドルだったそうです。
会場からも質問がありましたが、どのように利益が出てどのように分配されているのかは
ご存じないそうです。利益出るのかな?っていうお値段ですよね。

また、ドイツの大手取次リブリ社もPOD事業を展開。
ここは顧客出版社や書店からの注文に応じて、オリジナルと完全に一致する
製本形態で本を提供しているそうです。

他にも主に海外で進みつつある図書館の電子化の動きも紹介してくださいました。


電子化・PODによるメリットとして、出版社としては「新規需要創出・在庫削減・返品率減少」
などがあり、一方図書館や読者としては、「選択肢の拡大・購入価格の低下・
重版未定または絶版本の入手が可能になる」など、様々な利点があるようです。

DNPももちろんPODの技術を持っており、実際に作った本を図書館に納めたりもしているそうです。


他に、DNPの電子図書館構想についてもお話がありました。
将来の図書館像としては、紙とデジタルが半分ずつくらいではないかという
前提で考えているそうです。

図書館のない市町村でも利用できるとか、保存スペースを軽減できるとか、
フォントの色を変えたり大きくしたりして読書の困難なお客さんにも対応できるとか、
問題集に書き込みOKにできるとか、ほんとうに出来たら面白いな、という
お話をたくさん聞きました。



全体としては、日本の出版・流通が抱える問題について、
なんだか希望の光が見えてきたような…。そんなお話でした。


おおそうだ、KindleとKindle DXも実物を見せていただきました。
思った以上に大きくて重い。でもこれはすぐに軽く小さくそしてお安くなるはず。
あとはやっぱり魅力的なソフトがいっぱい出ないことには。


色々と刺激的な回でした。やっぱり時間が足りないなー。













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コメント 2

井上

大変おもしろいお話を読ませていただきました。
早く日本の書籍流通が変わるといいですね。
ちなみに中島氏は電子書籍関連会社の社長となられました。
by 井上 (2011-06-08 11:25) 

寄席通い

井上様
コメントありがとうございます、
そして反応が遅くて申し訳ありません。
中川さんのようなパワフルな方が社長さんなら
電子書籍もぐいぐい前に進みそうですね。
これからの新しい動きが楽しみです。
by 寄席通い (2011-07-04 09:38) 

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